前回とうとう完成した金型。
今回は、とうとう成形をしていきます!
待ちに待った成形作業ー!
わー何色のソフビにしようかな。
桜さんのソフビなので桜色にしましょう(^ν^)
成形手順その①:金型にソフビ原料であるゾルを入れます。
とろとろとろー。

入った入った。

成形手順その②:ゾルの中の気泡をつぶします。
注いだゾルの中には、まだまだ細かい気泡がたくさんあります。
これをつぶさないと、気泡が残ったままソフビが焼き上がり、
ブツブツでみっともなくなります。
そんなときにはコレ!
ジャン!遠心脱泡機〜!(^ν^)

こうやって、ゾルを入れた金型を中心にセットして、

ゴオーッと回転!

ゾルは遠心力によって奥まで押し込まれ、
気泡はキレイに抜けていきます。便利ですね!
ちょっと怖い気もしますね…!(^ν^)
成形手順その③:仮焼き
金型の中の気泡を抜ききったので、
今度はそのまま180℃ほどに熱された油槽に数秒間漬けます。

そして金型を引き上げ、ひっくり返し、中のゾルを取り出します。

とろとろとろ〜。(ちなみに流したゾルは再利用できます)
ジャン!油槽で熱されて表面が固形化したゾルが、
薄皮一枚になって残っています。

この薄皮一枚がゆくゆくソフビ人形になるわけです。すごいですね!
ちなみに、仮焼きする秒数によって、薄皮の厚さが変わります。
油槽に長く漬けると厚くなり、短く漬けると薄くなります。
成形手順その④:本焼き
仮焼きして残った薄皮一枚を、再度油槽に漬けます。
今度は中まで充分に熱が伝わるようにフタもして、
2分ほど充分に良く熱します。

充分に熱したら、油槽から引き上げて、

冷たい水が張られた水槽につけ、ジュッと冷まします。

そして金型を十手に差し込んで固定し、

まだ熱くてふにゃふにゃの薄皮を、ヤットコでしっかりつかみ、
中身を取り出します。

ポンッ!!!!!(いい音)

うそっ、ソフビ桜さんバンザイして出てきたw
フオオオオオオオッ!!!!!感動の瞬間!!!!!

新しいソフビ人形がこの世に産まれる瞬間。
まさに一番テンションがあがる瞬間です…!
車もキレイに抜けたよー!

二つとも、とてもキレイに抜けました!
このような流れが、長き伝統と歴史を誇る、
スラッシュ成形の一巡になります。
薄皮を抜いた後の金型は、
特に掃除などの後処理は必要とせず、
そのまま再びゾルを入れて、脱泡し、仮焼きし、
という感じで、延々と成形を繰り返すことができ、
どんどんどんどんソフビ人形は増え続けます!(^ν^)
とてもシンプルな工程ですね。
ですが、この非常に簡略化された工程の中に、
量産に特化したソフビ玩具産業の歴史の重みを感じます。
次回はいよいよソフビの組立、そして完成へ…!
感動の最終回!はたしてキレイに組み上がるのかしら!
お楽しみに…!(^ν^)